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侵入者

夢の話。

夢をみた朝: 2003.11.20

ある一戸建ての家の留守番を頼まれて、そこにひとりで泊まることになったその夜のこと。
部屋を暗くして寝ていた私は不穏な気配に眠りの世界から連れ戻された。
なかば寝ぼけた状態で
「な~んで、目が覚めちゃったんだろう。。」
なんて思いながらお布団でじっとしてたら、今度は明らかに何かの気配がする。
その気配に私は寝ぼけ状態からちゃんと覚醒し、息をひそめる。
…だれかいる。

暗闇に慣れた目はその暗闇の中でも家具などの輪郭くらいは認識することができる。特に家電のタイマーの明かりを馬鹿にしちゃいけない。そこだけふわっと浮き上がったように物の状態を浮かび上がらせる。
そんななか、ワゴンをはさんだ向こうに明らかに人の形をした黒い影がごそごそと動いている。
妙にその影は細く、そして人間の大人にしては少し小さい。でも体のバランスを見るとそれは大人のようで、その不自然さに私は息をひそめたまま身震いをした。
これは、最近噂になっているあの生き物だ。

噂。その生き物に別の生物が触れると触れられた生物は溶けて液化し、更には蒸発してなくなってしまうのだ。被害にあっているのは、家畜として飼われているニワトリや豚、ペットの犬、そして人間。

彼は多分、誰をも殺す気などなかったのだ。
でも、生き物が恋しくて、異端者の自分を受け入れてほしくて、更には生きるための食料を確保するために呼びとめようとして…結果、恐怖の噂を作り出すこととなった。
そんな彼が今私と二メートルと離れていない場所にいる。
こわい、こわい、せつない、こわい、手を差し伸べたい、こわい、こわい。。

いつの間にか彼はいなくなっていた。
私は床を出て玄関に行った。
戸締りを忘れていたのは私だったが、私は扉は閉めていたはずだった。
その扉が半分忘れられたように開いている。

夢ではなかったのだ。怖い夢を見たのだと、その中で私は彼を無視したのだと、だから私は彼を傷つけていないのだと思いたかった。
でも、半分開いた扉は彼の訪問が現実であったことを告げていた。
私は私の身を守ることを優先した。それは間違いだったのか、それともそれでよかったのか、いずれにしても後味が悪い。


と、あまりの後味の悪さに、今度は本当に目覚めた。
…なんだぁ? この夢。 怖いし嫌だし、まったくもう。
隣でシアワセそうに寝ている「うにゃ」が救いだったよ。

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